【グレ(メジナ)】釣れる時期~波止グレのシーズン表~

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堤防釣りでグレが良く釣れる時期(シーズン)

海釣りの対象魚としては、どちらかと言われると玄人の釣り人好みのターゲットと言えるグレ(メジナ)ですが、磯釣りの対象魚として扱われることが多いというのが第一の理由と言えるでしょうか。

ただ、時期によっては堤防釣り(波止釣り)でも普通に良く釣れる魚で、クロダイ同様にフカセ釣りでグレを狙う人も決して少なくはありません。

もちろん堤防釣りで釣れるグレは、磯釣りで釣れるサイズに比べると物足りなさがあるのも事実ですが、グレの最大の魅力はその引きの強さであり、小さくともそのパワーには驚かされます。

堤防釣りで行うグレ釣りの魅力は、概ね以下のような感じでしょうか。

波止グレの魅力
  • 強い引きが楽しめる
  • 警戒心が強くゲーム性が高い
  • 磯釣りに比べ、手軽に楽しめる
  • 初心者でも意外と釣果を出せる

本来であれば、魅力の1つに美味しいというのも加えたいところですが、実は堤防釣りでグレが良く釣れる時期は、磯釣りシーズンと違ってグレの旬から外れます。

この辺りは後ほど記事中で紹介しようと思いますが、岩礁帯が多い水質の良い釣り場では、時期によっては意外と簡単に釣果が得られるのが波止グレの魅力の1つでもあります。

それでは、グレ(メジナ)の特徴や習性を踏まえたうえで、堤防釣りでグレが良く釣れる時期について紹介していきましょう。

目次

【グレ(メジナ)】釣れる時期(シーズン)~堤防のグレ釣り~

ここでは、グレ(メジナ)を釣るために押さえておきたい基本知識として、以下の3点について紹介します。

グレ釣りに関する基本知識
  • グレ(メジナ)の特徴
  • グレ(メジナ)の習性
  • グレが釣れる時期(シーズン)

まず始めに、グレという魚の特徴と習性について紹介します。

その後、グレの習性を踏まえた上で、グレを釣るために最も関係が深いグレが釣れるシーズンについて確認してみましょう。

本来であれば、グレが良く釣れる時期だけでなく、密接に関わりあうグレが釣れる時間帯や釣り場についても合わせて紹介したいところですが、記事が長くなりすぎるので、ここでは時期のみの紹介となります。

グレが釣れる場所の特徴や、良く釣れる時間帯、そしてグレの釣り方については別途紹介しようと思います。

グレ(メジナ)の特徴

メジナ(口太グレ)の外観
メジナ(口太グレ)の外観

メジナ(眼仁奈)は、スズキ目・イスズミ科に分類される魚で、管理人が関西在住なので別名でグレと呼んでいますが、地方名としてクチブト(関西)やクロ(九州)、クロアイ(山陰)と呼ばれます。

日本国内では北海道南部から沖縄にかけて分布しており、前述のように磯釣りの対象魚として人気が高く、食用として夏場のグレは少し磯臭さもありますが、脂がのって旬を迎える冬には食用として鮮魚店だけでなくスーパーに並ぶことも多い魚です。

グレの見た目は黒色に青みがかった体色をしており、成魚は全長60cm以上になりますが、定置網や磯釣りで漁獲量が多いのは40cm程度まで、更に堤防釣りで釣れるサイズの中心は20cmまでのコッパグレで、30cmになると良型と言えます。

一般的にメジナと言えば、クチブトグレ(口太グレ)のことを指しますが、磯釣りではひと回り大きくなるオナガグレ(尾長グレ)の方が主役と言えるでしょう。

クロメジナ(尾長グレ)の外観
クロメジナ(尾長グレ)の外観

尾長グレは全長70cmに達しますが、こちらは南方系の魚で相模湾以南の太平洋沿岸と東シナ海沿岸に生息しており、日本国内では九州に多いですね。

クチブトと同じサイズでも引きの強さはオナガの方が強いのが磯釣り師を魅了する要因で、オナガを釣るために離島や沖磯に足を運ばせるほどです。

尾長グレの見分け方として、先の口太グレの写真と見比べてもらえばわかりますが、エラの縁が黒いこと、ウロコが大きく黒斑がないこと、尾ビレが上下先端が尖り湾曲が大きく三日月形状となっています。

メジナ(クチブト)と黒メジナ(オナガ)は非常に似ており、よく体色が黒い方がメジナと言われることもありますが、メジナは釣った直後ほど体色は青みが強いので、体色だけで見分けるのは難しいでしょう。

なお、旬を迎える冬に釣れる新鮮なグレは癖のない淡白な白身で、刺身、たたき、カルパッチョ、焼き魚、西京漬、煮付け、唐揚げ、鍋料理など様々な調理に使えます。

関西の堤防釣りで釣れるグレは、ほとんどクチブトですね。

グレ(メジナ)の習性

グレの群れ
グレの群れ

グレは潮通しの良い岩礁帯に生息する典型的な磯魚なので、シモリのない砂底の堤防では魚影そのものが少なく、釣り場を選ぶ魚だと言えます。

グレは視覚や嗅覚で行動する警戒心の高い魚で、休み場所がやや深い岩礁の裂け目や岩の下であることから、釣り針に掛かったグレは、はえ根やしもり根に逃げ込もうとし、その際の突進力が最大の魅力となっています。

基本的には昼行性の魚で、夜明けから日没までに行動し、夜釣りで狙われる場合もありますが、その時合いは宵の口までで、一晩中狙える魚ではありません。

グレは回遊性の魚ではありませんが、岩礁の隙間などで眠る夜間を除けば定着性がある魚でもなく、夜が明けるとともに磯に出て、サイズが大きくなるほどその行動範囲は広くなり、砂地を隔てた遠くの磯まで出掛けるようになります。

グレの産卵時期は水温の高い九州では1月~3月頃、水温が低い本州北部だと6月頃まで続くと言われており、産卵は外磯に近い湾内や潮通しのよい沖の磯場で行われます。

産卵前の荒食いする時期は良型のグレが狙え、産卵後のタイミングで一時的に釣れなくなるのは、その他の魚も含めて共通の習性と言えるでしょう。

グレの適水温は16℃~20℃と波止釣り対象魚としては標準的ですが、生存水温が5℃~32℃と非常に幅広いことから夏季でも冬季でも狙うことができます。

ただし、水温が12℃以下まで下がると、急激に行動の活発性が失われ、餌もほとんど食べなくなるので、冬季は前日よりも温度が上がる日の方が狙い目となります。

それではグレの習性のうち、釣りに関与が深いグレのシーズンについて、より詳細に見ていきましょう。

グレ(メジナ)がよく釣れる時期(シーズン)と釣期カレンダー

フカセ釣りのメインターゲットとなるグレ
フカセ釣りのメインターゲットとなるグレ

どのような魚でも、時期(シーズン)は地域によって多少ズレが生じます。

ここでは、管理人が住む関西地方を中心としたシーズンの紹介になりますので、その点ご認識下さい。

まずは、堤防釣りでグレが釣れる時期をまとめたシーズン表を記載しておきます。

グレ釣りの釣期カレンダー

スクロールできます
属性魚種シーズン(季節と時期)
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
青魚メジナ

一応スマホの機能差を考慮し、画像も貼付しておきますね。

グレ(メジナ)の釣期カレンダー
グレ(メジナ)の釣期カレンダー

グレが釣れる時期を春、夏、秋、冬の四季に大分類し、そして月単位で最もグレが良く釣れる時期を『』、普通に釣果が出る時期を『〇』、ムラが大きく釣り難しいが一応釣れる時期を『△』、ほとんど釣果が期待できずメインターゲットとして狙うとボウズが濃厚な時期は『無印』としています。

前述のようにグレは非常に幅広い生存水温を有し、一応は周年釣れる魚に分類できるので、今回はグレがまったく釣れない時期を示す無印はありません。

磯釣りであれば1月、2月がベストシーズンと言えますが、ご覧の通り波止グレはシーズンが少々異なり、初心者さんをベースにすれば2月、3月の厳冬期は産卵後の釣れない時期も重なり、無印でも良いほどです。

それぞれのグレが釣れる時期の特徴について以下で補足説明します。

堤防釣りでは梅雨グレと晩秋がベストシーズン
堤防釣りでは梅雨グレと晩秋がベストシーズン

冬(1月、2月、3月)のグレ釣り(寒グレ)

前述の通り、潮通しが良い磯釣り対象としては1月、2月は産卵を備えて荒食いする時期ですが、水深が浅く潮通しもほどほどの堤防釣りでは水温が敵水温を下回りやすく、寒グレの時期でも決して良く釣れる時期とは言えません。

ただし、初冬の1月中旬頃まではグレの活性の高さが上回って浮きやすい時期でもあるので、堤防釣りでも30cmを越える良型のグレを狙いやすい時期だと言えます。

水温が下がると棚が変わりやすくなるので、軽い仕掛けを使うとしても全遊動や全層仕掛けでタナを幅広く探る釣法が効果的です。

春(4月、5月、6月)のグレ釣り(春グレ~梅雨グレ)

3月から4月にかけては産卵後の個体が増えて摂食しないため、波止グレとしてはあまり良い時期とは言えませんが、水温の上昇とともに上向いていきます。

ただし、春と言えども海中環境は1か月遅れでやってくるので、グレの敵水温を迎えるのは5月に入ってからで、5月後半になると徐々に表層付近でグレの遊泳姿を見かけるようになるでしょう。

そして6月の梅雨時期に入ると、雨で栄養成分が海に入る機会が多くなり、プランクトンが増えることで小型のグレの活性が高まります。

もちろんエサ取りも出始めるし、潮が止まることで赤潮が発生しやすい時期でもありますが、フカセ釣りの初心者でも比較的釣果を出しやすい時期だと言えます。

夏(7月、8月、9月)のグレ釣り(梅雨グレ~夏グレ)

7月に入っても梅雨は続いており、後半になるほど釣れるグレのサイズもアップし、堤防釣りでは梅雨グレの時期はベストシーズンだと言えます。

ただし、梅雨が明けると一気に水温も上昇し、敵水温を外れてくることから、潮通しが今一つの釣り場では良型のグレは水深のあるポイントへ落ち着きやすくなります。

代わりにコッパグレと呼ばれる15cm以下のグレの群れが表層付近にも湧きやすくなるので、引き続き夏はグレが良く釣れる時期ということになります。

コッパグレはサビキ釣りの外道として掛かることも多く、サイズがあまり小さいと単なるエサ取りと同じ外道となり、決して喜べる釣果とは言えないでしょう。

秋(10月、11月、12月)のグレ釣り(秋グレ)

秋グレは梅雨グレと同様、波止釣りのグレとしてはベストシーズンになります。

10月は夏場に続きサビキ釣りの外道としても良く掛かりますが、サイズが20cm程度あるものも混じり始め、これが複数ヒットすると非常にスリリングな釣りが楽しめます。

11月以降は海水温がグレの敵水温に入ってくるとともに、徐々にエサ取りも少なくなるので、再びフカセ釣りで30cmオーバーの良型を狙えるようになります。

12月に入ってもこの傾向は続き、年内一杯は数・サイズともに期待できるグレ釣りとしては最高の時期だと言えるでしょう。

以上で、グレの特徴と習性の紹介を含めた釣れる時期の紹介を終わります。

メインシーズンの梅雨時期と秋のグレは、初心者さんでもベテランさんと同じようにグレの釣果を得ることは難しいことではありません(もちろん釣る数やサイズには差が出ます)。

単なるサビキ釣りの外道という位置づけではなく、強烈な引き味を持つサイズのあるグレを専門に狙ってみてはいかがでしょうか。

もちろん得られる釣果は釣り方や使うエサの種類にもよるので、一概にここで紹介した知識だけで釣れる釣れないとは言えませんが、グレ釣りの基本的な知識の一端としてお役に立てば幸いです。

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